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日本数学会

2020年度年会

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2020年度年会---市民講演会

日時
3月15日(日)14:00--16:30
会場
日本大学 駿河台キャンパス 理工学部1号館6階CSTホール
主催
日本数学会
後援
日本大学理工学部
プログラム
14:00--14:10挨拶 寺杣友秀(日本数学会理事長・法政大学)
14:10--15:10講演1 谷川眞一(東京大学大学院情報理工学系研究科)
「リンケージの組合せ論」
講演概要 リンケージとは,いくつかの棒材や平面パネルを,ピンやヒンジで接合してできる構造物です.どのようなリンケージは固くて,どのようなリンケージは変形可能か,ということに興味があります.このような疑問は,構造力学や機械工学における古典的話題ですが,タンパク質の挙動解析やネットワーク配置同定問題など,様々な先端研究においても現れる基本的な問題です.数学分野においても,コーシーの凸多面体剛性定理など,人々の興味を掻き立てる話が多数あります.本講演では,このリンケージの剛性性質に潜む組合せ論とその応用を紹介したいと思います.
15:30--16:30講演2 青柳美輝(日本大学理工学部数学科)
「人工知能×特異点理論=?」
講演概要 現在,人工知能(AI)が様々な場面で判断を行い始めており,社会や生活が大きく変化するという予測が,現実味を帯びて参りました.本講演では学習理論の数理的な研究の立場から,人工知能に必要な機械学習に対する,代数幾何学とくに「特異点理論」の寄与についてわかりやすくお話ししたいと考えます.計測して得られた多量のデータから,そのデータを発している情報源の確率分布(真の分布)を推測することを,学習と称します.学習の仕組みをまとめて体系化したものを「学習理論」と呼びます.パラメータを変化させることによって多くの確率分布を表現できる階層構造・内部構造をもつモデルは特異モデルと呼ばれ,複雑な構造を持っています.例えば画像音声認識・遺伝子解析・時系列予測・データマイニングに用いられる学習データは,正規分布に従うような単純なものではなく,その殆どが極めて複雑な構造を持つのです.これらは,古典的理論の枠組みでは捉えることができないため,急速に多くの新理論の研究が始まりました.とくに,学習効率を表す学習係数という概念においては,特異点解消定理との関係に着目する研究が重要となっております.現代社会の未知の構造を明らかにする,新たに始まった学問の奥深い世界をのぞきに,是非ともお越しください.
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