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日本数学会

2011 年日本数学会出版賞の授賞候補推薦について

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2011 年日本数学会出版賞の授賞候補推薦について

理事長坪井 俊

20 世紀以来著しい進展を遂げた数学の研究には我が国の数学者も大きく貢献しており、本会も我が国における数学研究の環境整備に努めて参りました。ところが、数学が高度に専門化したため、数学の果たす重要な役割が一般の方々はもとより、理科系の専門家にも理解されているとは言い難い状況があります。

一方、数学の魅力を巧みに伝える一般向け啓発書が出版されるという誠に喜ばしい事例も昨近相次ぎみられ、本会としましては側面から応援したいと考えております。また、数学諸分野の有機的連携を図り、自然科学、社会科学との協力関係を促進するためにも、数学の魅力や目覚ましい発展の真髄を他分野の専門家のみならず一般にも判りやすく伝える数学者の努力も奨励したいと考えております。

そこで、本会では「出版活動などの著作活動により、数学の研究・教育・普及に顕著な業績をあげた活動を顕彰」するために、日本数学会出版賞を設けて2005 年春に授賞を開始し、これまでに、次のように日本数学会出版賞を贈呈しました。

(敬称略、順不同)

2010年

室井和男著「バビロニアの数学)
(授賞理由)古代バビロニアの数学史についての、国際的に見ても高い水準にあるすぐれた研究成果を、一般読者にも読みやすい文章で著し発表した。
NHKスペシャル「100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者〜失踪の謎〜」取材班及び春日真人ディレクター
(授賞理由)ポアンカレ予想解決に立ち向かう数学者群像を描いたドキュメンタリー番組で数学研究の内面に迫り、テレビメディアと活字を通じて数学の魅力と研究者の情熱に触れる好機を多くの人に与えた。
東北大学附属図書館「東北大学和算ポータル」
(授賞理由)東北大学が所蔵している和算関係資料は日本有数のものであり、それらを電子化し全文画像をウェッブ上に公開することで資料に親しむ機会を提供するとともに、和算の研究に大きく貢献している。

2009年

高瀬正仁氏(九州大学大学院数理学研究院)
(授賞理由)オイラー、ガウス、ルジャンドルなどによる古典的著作の優れた翻訳をはじめとした数々の執筆活動を通して、数学文化の普及に大きな貢献をした。
早川書房「数理を愉しむシリーズ」
(授賞理由)早川書房はポピュラーサイエンスのジャンルで、数多くの数学書の中から新旧の良書を選んで出版し、とくに本文庫シリーズは、社会に広く親しみやすい形で数理科学の社会普及に大きな貢献をした。
筑摩書房「ちくま学芸文庫Math & Science」
(授賞理由)本学芸文庫は数理科学の動機付け、あるいは根底に横たわる思想に関する良書を数多く出版し、本格的な数理科学の普及に大きな貢献をした。

2008年

大竹 進
(授賞理由)永年にわたり,東京図書の編集者として、また退社後は大竹出版を設立し、ロシア語の優れ数学書の翻訳出版にたずさわり,日本における数学の進展に大きく寄与した。
山内恭彦・杉浦光夫著 「著連続群論入門」
(授賞理由)本書はリー群の表現論の入門書として歴史的な役割を果たした。行列より始めて、リー群の表現や球関数に至る高度な内容を丁寧に解説し、数学だけでなく物理学を学ぶ読者からも高い評価を得ている。
北野 武
(授賞理由)番組「たけしのコマネチ大学数学科」など社会に広範な影響を与るテレビメディアを通じ、数学の魅力や美しさを娯楽性を兼ね備えた形でわかりやすく伝え、数学の普及に貢献した。

一昨年より前の情報は、http://mathsoc.jp/prize/pubprize/ をご覧下さい。

2011 年日本数学会出版賞授賞候補の会員による推薦を次の要領で募集します。

2011 年日本数学会出版賞授賞候補の推薦要領